スリップストリーム=トウ
この方程式に気が付けくまでにそう時間はかかりませんでした。
要は、呼び方が違うだけで意味は一緒、というやつです。
聞いている限りでは、「トウ」なのか「トゥ」なのか「トー」なのかも聞き分けることができませんが・・・
もう「ピットストップ」は古い。そういう時代になっています。
個人的には、トウのほうが、短くて使いやすいと思いますが、
言葉の響きやかっこよさでいえば、スリップストリームのほうが好きです。
今、F1を語るのであれば、トウのほうが通(つう)よね(やかましいわ)
なんでスリップストリームは「トウ」になったの?
実は、日本では、スリップストリームと言い、
英語圏では「トウ」と言うそうです。
もちろん、傾向なだけで、表現する割合が多いというだけです。
つまり、もともと、呼び方が違っているものだったわけです。
「(コンセント)consent」は和声英語です。
なので、英語では一般的に、「アウトレット(outlet)」や「ソケット(socket)」と呼びます。
たぶんこんな感じで、言い方が違っていたんです。
んじゃ、最初から統一した呼び方にしとけよ!って話なんですが、
ま、それは訳すときにいろいろあったんでしょう。
ちなにみ、「トウ」とは「つま先」から派生した、「けん引」から派生した言葉など諸説あるようです。
個人的には、なんでもかんでも欧米化するのは好きではありませんが・・・
そもそもトウの意味と使い方は?
トウとは、前方を走るマシンの真後ろに発生する空気抵抗が減少する空間のことで、
これを利用すると車の速度が上がります。
スリップストリームも、よく「スリップ」と略され、「スリップを使う」や「スリップに入る」と言っていますよね。
つまり、使い方も同じなので、「トウを使う」や「トウに入る」で問題ありません。
ただ、どちらかと言えば、「トウを得る」、「トウを捕える」といった空間そのものを指す場合が多いようです。
事例を紹介します。
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、
ドラッグが増した2019年F1マシンでは予選においてスリップストリーム(トウ)が“重要”な要素になっていると語る。
「少し遅くても、ここではトウを捕えることができれば、楽にコンマ4~5秒は稼げるからね」
特に、F1の予選では100分の1秒、1000分の1秒を争う戦いになりますから、
スリップストリームを利用するかしないかで大きく順位が変わってきます。
あまり影響がないように思えますが、F1中継を見ていると、
真後ろに入ったマシンの速度がグイっと伸びる感じが分かると思います。
最高速度で敵わなくても、トウを利用することでオーバーテイクできたりします。
もちろん、当然、そんな上手い話ばかりではなくリスクもありますが、それはまた別の機会にでも。
普段、車を運転しているときも少なからず影響は受けています。
気が付かないだけです。
(というより、それだけ接近すると煽り運転とみなされて道路交通法に違反しますので、絶対に試さないでくださいね)
身近なところでいえば、自転車レースやマラソンなど、風よけを利用して走ったほうが速く、体力も温存できますよね。
自転車レースやマラソンなどは何時間も走ることになりますから、その効果は絶大です。