スタート位置には要注意!停止位置を超えたらペナルティ

F1レースで、スタートするときの位置を少しでも超えてスタートしてしまうとペナルティになります。

他のドライバーよりも少しでも前にでることは、スタート時の大きなアドバンテージになるので当然のこと。

さすがにそんなドライバーはいない?と思うかもしれませんが、

ペナルティとして規則に定められているということは、起こりえるわけです。

2020年F1第3戦ハンガリーGPの決勝レースでライコネンにペナルティ

この決勝レースで、ライコネンが正しいスタート位置に停まっておらず、

本体の位置を超えてスタートしたとして、5秒のタイムペナルティを受けています。

前方のハース2台がピットに入ったことで、前方には誰も居ない状態です。

(前方の2台がいないこと自体、実は結構珍しいです)

つまり、前の車に合わせて停止することができません。

また、レースコンディションは雨。

つまり、グリッドの路面が滑りやすいため、ブレーキングポイントは少し早めなければいけません。

このような状況が重なったこともあって、本来の停止位置から少し行き過ぎてしまいました。

バックすればよかったのでは?

行き過ぎたなら、戻ればいい。

F1マシンにはバックギアが備えてあります。

これは安全装備的もので、レギュレーションに定められています。

要は、一般車と同様にバックができる仕様です(もちろん速度はでませんが)。

しかし、ことはそう単純ではありません。

レースのスタートは、最後尾のマシンが停止し、異常がないと判断され、

旗が振られた瞬間にスタートカウントのランプが点滅します。

予選で1位であれば、他車がスタート位置につくまでにはそれなりの時間があるので、間に合うかもしれません。

ただ、予選順位が最下位であれば、自分が停止した瞬間にランプが点灯するわけです。

その数秒でバックできるほど、マシン操作は単純ではありません。

このケースも、ライコネン自身、バックして合わせ直すだけの時間がなかったと言っています。

チームスタッフは教えてくれないの?

ドライバーが一人で判断するから間違うわけで、

優秀なチームスタッフが教えてくれれば、もう少し注意してスタート位置を確認できたはずですよね?

実は、ドライバーへの助言が禁止されているんです。

スタートしてしまえば、なんでも助言OKなのですが、

フォーメーションラップ中のドライバーへの助言は禁止されています。

もし、アドバイスしたとすれば、それはペナルティになります。

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