F1には専門用語がとにかく多いんです。
F1を初めて見る人は、中継や動画を見ても「?」ですよね。そして、用語を調べても、その用語の説明がよくわからないことが多くないですか?
そんな人のために、簡単にわかりやすくF1用語を解説します。
これだけを覚えておけば大丈夫です!・・・10年以上、F1を見ていますが、本当に必要な用語は多くないですよ!
オーバーテイク
オーバーテイクとは、他の車を追い越して順位を上げることです。
ただし、周回遅れを追い越してもオーバーテイクとは言いません。
スリップストリーム
よく「スリップ」と略され、「スリップを使う」や「スリップに入る」と言っているやつです。
スリップストリームとは、前方を走るマシンの真後ろに発生する空気抵抗が減少する空間のことで、これを利用すると車の速度が上がります。
自転車レースなど、風よけを利用して走ったほうが速く、体力も温存できますよね。
DRS(Drag Reduction System)
DRSとは、マシン走行中にリアウイングの角度を意図的に変更することができる装置のことです。
DRSを使用すると、空気抵抗を減らすことができるので、車が速くなります。
DRSはどこ構わず使用して良いというものではない。導入に際してのテストの結果、FIAは次のような使用ルールを発表した。
- 各サーキット毎にDRS使用可能区間を定める
- DRS検知地点において先行マシンとのタイム差が1秒以内だった場合に、規定区間内で使用可能
- ウェットコンディションの場合や、濃霧などによって視界が極めて悪い状況下では使用禁止
テール・トゥー・ノーズ
テール・トゥー・ノーズとは、「前のマシンの後(ノーズ)」と「後のマシンの先(ノーズ)」とが接近することです。
バトル中に使われることが多いです。
サイド・バイ・サイド
サイド・バイ・サイドとは、タイヤとタイヤが接触しそうなほど、横並びに近づくことです。
バトル中に使われることが多いです。
アンダーステア
アンダーステアとは、コーナーを曲がる際、ステアリング(=ハンドル)を切ると車が思ったほど曲がらない状態のこと。
この反対が、オーバーステアです。
オーバーステア
オーバーステアとは、コーナーを曲がる際、ステアリング(=ハンドル)を切ると思った以上に車が曲がってしまう状態のこと。
この反対が、アンダーステアです。
この性質を利用しているのがドリフトですね。
オフィシャル
オフィシャルとは、レースの運営をする人たちの総称です。
特に、コースオフィシャルのこを「マーシャル」といいます。
コース脇に待機して、レース中にマシン同士がクラッシュした際に、迅速にドライバーの救出や事故車を撤去する人たちのことです。
ちなにみですが、日本GPのオフィシャルは世界一ともいわれ、世界のオフィシャルが研修にくるそうですよ。
事故処理のほかには、ドライバーに対するフラッグ・電子掲示板によるコースコンディションの伝達などを行います。
グリップ
グリップとは、路面との摩擦力、タイヤが食いつく力のことで、
- グリップがない⇒うまく走ることができない
- グリップがある⇒うまく走ることができる
グリップがなくなってしまうと、F1マシンは、タイヤが滑ったり、減速できなかったり、加速がしにくいなど、運転に支障がでます。
スローパンクチャー
一般車のタイヤパンクと同じです。
その時間がスロー、つまり、ゆっくりタイヤがパンクするということです。モノを踏んでのパンクではありません。
主な原因は、タイヤに傷などがあり、徐々に空気が抜けていくことです。
マーブル
マーブルとは、コース上に散乱するタイヤのカスのことです。
主な原因は、タイヤの摩耗です。
市販車でも実はこの現象は起こっているのですが、カスが非常に小さいため、気が付いていないだけなんです。
レース用タイヤから発生するタイヤのカスは、大きな固まりで発生することが一般的です。
ピット(ストップ、クルー、レーン)
ピットとは、レース中のタイヤ交換、燃料補給、緊急作業を行うために用意された各チームのサーキット内ガレージのことです。
※ピットの位置は、前年のコンストラクターズランキング順で決まることになっている。
- ピットで作業する事を「ピットストップ」
- ピットで作業する人の事を「ピットクルー」
- コースとピットを繋ぐ道を「ピットレーン」
ボックス
特に、ピットストップのことを「ボックス」といいます。
エンジニアからドライバーへの無線で「Box this lap」や「Box box box」と言っています
シケイン
シケインとは、マシンの速度を落とす目的でつくられた鋭い角度のS字コーナーのことです。
そのため、超低速のコーナーだと思われがちですが、高速S字コーナーも存在します。その場合は、「高速シケイン」と言ったりします。
セーフティカー
セーフティカーとは、レース中大きなアクシデントが起きた場合などに安全を確保する役割をもったペースカーです。
大きなクラッシュが発生すれば、レースどころではありませんよね?まずは人名救出です。
また、スコールなど大雨の場合は、前が見えない状態で運転することは非常に危険ですよね。
そういった場合に活躍します。
セーフティカーがコース上にいる間は全車追越し禁止となり、各マシンの間のギャップはすべてゼロになります。
フラッグ
レース中に使用されるフラッグ(旗)には、いろいろな種類のものがあります。
一番大事なイエローフラッグだけ覚えておいても支障はありません。
イエローフラッグ(黄旗)
コース上の危険(マシンクラッシュ等)をドライバーに知らせる黄色い旗のこと。
イエローフラッグが振られている区間は追い越しが禁止となり、グリーンフラッグ(緑旗)が出されたら、その時点から追い越しが可能となる。
レッドフラッグ(赤旗)
何らかの事故やアクシデントなどによってこのままの状態ではレース続行が不可能と主催者が判断した場合に、レースの中断を知らせる為に振られる旗のこと。セッションは一時中断となり、ドライバーは徐行しながら直ちにピットに戻らなければならない。
レースの75%が終わっていれば、その時点でレースは終了となってしまう。決勝レースだけではなく、予選中やフリー走行中に振られる場合もある。
グリーンフラッグ(緑旗)
イエローフラッグや、レッドフラッグによって危険状態とされていたトラックの安全が確保され、通常のレースが再開になった際に使用される旗のこと。コース上が安全である場合は常にグリーンフラッグが振られた状態となる。
イエローフラッグやレッドフラッグの解除の意味がある。
ブルーフラッグ(青旗)
後方から速いマシンが近づいていることを走行中のマシンに対して知らせるために振る旗のこと。
ブルーフラッグを振られたマシンは、周回遅れにしようとしている後方からのマシンの為に進路を譲らなければならない。
ブラックフラッグ(黒旗)
危険走行や規則違反の車に振られる旗のことで、ピットにマシンを戻させるために使われる。
黒旗が振られると、ドライバーは直ちにピットインしなくてはならない。黒旗は何らかの特定の処罰を伴うものではなくあくまでもピットにマシンを戻させるために使われるが、ほとんどの場合はその場で失格となる。いきなり黒旗が提示されることはあまりなく、基本的には何らかの警告を無視し続けた場合などに提示される。
ちなみに黒旗は単体では使用されず、該当マシンのカーナンバーを記したナンバーボードと共に使われる。
ブラックフラッグは、正直、あまり観ませんので参考程度です。
F1の用語は覚えようとしてもキリがありません。
だって、各GPの各サーキットのコーナーやストレートにも名前がついているんですよ?
スパ・フランコルシャン・サーキットの2コーナー「オー・ルージュ」とか、シルバーストン・サーキットの連続コーナー「マゴッツ」「ベケッツ」「チャペル」とか・・・
だから、F1を観戦しながら、徐々に理解していくしかありません。
そのために、まずはこの用語集に目を通して、ください。意外とストレスなく見られると思いますよ!